手書き原稿で困ったことがある

昭和生まれなので平成世代には信じられないようなことも体験しているのです。
杉江松恋 2026.11.03
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 私にもあった手書き時代。

 最初に書いた商業原稿は、よく覚えていないのだが手書きだったような気がする。少なくとも最初のインタビュー原稿はそうだった。編集者は大学時代の知り合いで、某クリエイターへのインタビューを依頼してもらったのだが、手書きの原稿なのに直しが三回くらい入って困った。そのときはファックスが家になかったので、電話で直し指示が入るたびに近くのコンビニエンスストアに走ったのである。その直しが具体的なものではなくて、「もう少し○○さんの気持ちが伝わるように」というような感覚的な指示だったのもあって、どう手を入れればいいかわからなかった記憶がある。あれ以来、他人の原稿に対しては、印象で直しをしてもらわないように、具体的にここがこうだから、と言えない限りは迂闊に口出ししないようにしようと思っている。

 今の筆名を使いだしたのは1995年のことだが、それ以前からライター仕事は行っていた。その経緯はいずれ書くことになると思う。別名でいちばん長く続いたのは週刊誌のコラムで、毎週800字程度を送っていた。それを始めたときはもう執筆環境としてコンピューターは手に入れていて、ワードで書いてプリントアウトし、ファックスで送るということをしていた。

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