Bookjapanの理想と挫折
かつて、15年ほど存続したBookjapanという書評サイトがあったのです
杉江松恋
2026.11.02
読者限定
自分の仕事で成功したものばかりを書くのはナルシストみたいで恥ずかしい。
かといって失敗したものについて書いても、ひとさまの参考にはならないのではないかと思い、これまであまり触れずにきたのだけど、一つ書いておこうと思う。
かつてBookJapanというサイトがあった。まだ紙の媒体に余力があった2009年に、ウエブ専門の書評媒体として創刊されたのである。現在は雑誌掲載された書評も、各社の公式ウェブに転載されるのが普通になっているが、当時そういうものはほとんどなかった。すでにサービスを停止した書籍販売サイトがそういうものをやっていたぐらいである。しかし世にはポータルサイトと呼ばれる媒体が出現しており、その中にはデイリーポータルZ(2002年創設)のように、完全に定着し、サブカルチャーの一本の柱といっていいほどの存在感を示しているものもある。