2026年7月6日の杉江松恋

河出書房新社から『文藝別冊 総力特集小林まこと』が出ます。書いてます。
杉江松恋 2026.07.06
誰でも

2026年7月6日。

 杉江松恋が今月書かなければならない原稿、やらなければならない仕事は以下の通り。

レギュラー原稿:週刊6・隔週刊2・旬刊3・月刊4、季刊1

イレギュラー原稿:月刊1・その他2・インタビュー1・推薦文2・文庫解説1・新人賞下読み2・企画書2

その他:インタビュー1・選考会出席3・対談1・取材3・打ち合わせ1・動画撮影配信7・演芸会主催4・講師3

(前月からの積み残し)

レギュラー原稿:週刊1

その他:浪曲台本1

 5日は朝からずっと仕事読書という、報告しがいのない一日だった。夜になって恒例の対談があり、先方の都合で20時始まりに。23時半までかかってあれこれと話した。そんなわけで原稿は書けていないので、4日に続いて坊主である。進捗率は21.09%のまま。いかん、前月の反省を活かすと言いながらやらかしてしまった。まあ仕方ないか。

 本日は正午の今までに動画撮影を2本終わらせた。12時半からリモートで取材を受ける予定で、それは某番組内で流れる予定である。また15時から都内某所で行われる選考会にも出る。終わったら帰ってまた仕事。もしくは盛りだくさんなので寝てしまうかもしれない。

 昨日告知をしたのだが、忘れていたものがあるので追加を。河出書房新社から『文藝別冊 総力特集小林まこと』が刊行される。それにアンケート参加と、小林まこと初期作品についての評論を寄稿した。『シロマダラ』『それゆけ岩清水』『I am マッコイ』の三作である。

よく筆名について聞かれる。本名の文字は一字も使っていない、完全な作りものである。McKoyというのは、スコットランドで「息子」を表す「Mc」の語幹を載せた名前にすべくつけたのだが、字は『I am マッコイ』の主人公・武田松恋から貰っている。これはあまり言ってこなかったのだが、今回の原稿でちょっと触れた。

 小林まことの漫画についてはいろいろ書きたいことがある。いちばんは『12の三四郎』で、試合場面でのロックアップがまちまちなのが今になると気になるのである。男子プロレスのロックアップは左組み、つまり自分の左腕を相手の首にかけるのが基本形で、だからヘッドロックも自分の左腕で首を固める姿勢になる。それがときどき逆になるのは、作画の都合ということもあるだろうが、当時はロックアップについての考え方が一般に知られていなかったためでもあるはずだ。逆に言えば当時のプロレス漫画で、『12の三四郎』ほどきちんとロックアップを描いているものは無かったようにも思う。

『12の三四郎』は、新賀田から出てきた三四郎が横浜の鶴見で修業を始める「ひまわり幼稚園」編がいちばん好きである。ひまわり幼稚園とは悪役レスラー・桜五郎が妻のコーキーさんと経営している幼稚園の名前で、昼はそこで保育士(当時は保父)として働き、夜にトレーニングをするのである。その中で三四郎たちが、幼稚園内に設置されたリングのコーナーポストから「飛び落ちる」ように命じられる。「飛び降りる」のではなくて「飛び落ちる」。つまり相手に投げられることを想定して、体のどこでも受け身をとれるようにするという稽古だ。「同じところから落ちてるとすりむけるのを通り越して穴があいちまうから、全身まんべんなく痛めつけるようにするんだぞ」と桜五郎は言う。この稽古、最初に「少年マガジン」で読んだときはそんなことは考えなかったが、全日本プロレスなどで行われている受け身のやり方にかなり近いのではないだろうか。小林まことはどの程度それを知って描いていたのか、ということも気になる。

 などなど。今回は『12の三四郎』については書いていないのだけど、読んでいただければ幸いです。

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