2026年9月28日の杉江松恋

唐突ですが、日本推理作家協会賞翻訳部門に関心がある方は読んでいただけると幸いです。
杉江松恋 2026.09.28
誰でも

2026年9月27日。

杉江松恋が今月書かなければならない原稿、やらなければならない仕事は以下の通り。

レギュラー:週刊5・隔週刊2・旬刊1

イレギュラー:月刊2(新規)

(前月からの積み残し)

イレギュラー原稿:企画書1

朝一番でがんばって、レギュラー原稿を1本、それから今まで文庫解説を1本、計2本を書いたところで28日は力尽きた。この原稿料によって、9月末までに稼がなければならない額への進捗率は70.11%になった。昨日が60.13%だったのだから、1日で10%増えた計算だ。ということは今日と同じ額をあと2日稼げば、なんとか90%まで到達できるわけだが、現実的にはそれは無理である。なぜかといえばそんなに原稿の注文がないからである。今ある分を書いてしまっても、おそらく80%にしか到達しないのではないだろうか。受注が足りないというわけだ。これ以上の受注は難しいぞ、と脳内営業部が言っていて、そんな弱音を吐かずに2割増やせ、と脳内経理部が言っている。はい、社畜だから私は頑張ります。

 社畜といっても社団法人日本推理作家協会のために家畜のように働く人、というわけではない。当たり前だ。

先週、その協会の理事会があった。今進んでいるプロジェクトがあって、私は主幹ではないのだが、お手伝いをしている。何年かかかって、推理作家協会賞に新しく、翻訳部門を新設してもらったのはいいのだけど、それには当然お金がかかる。今協会は資金難に陥っていて、寄付を募らなければならないような状況なのである。お金がない話になると必ず「推理作家協会賞に新しい部門が設立されたから」という話が出て、それは事実だからまったく問題ないのだが、原因を拵えたのが自分であるために肩身の狭い思いをする。翻訳部門を作ってしまったためにできた出費の何分の一かは返さないと、という気持ちはある。そのために複数の試みに関与している、あるいはこれから関与しようとしているのである。

ここに書いてもどのくらいの関係者が見てくれるかわからない。でも書いてしまうと、一時期に比べて日本推理作家協会は、翻訳家の加入者が激減している。たぶん半分以下になっているのではないだろうか。もっとかもしれない。現在翻訳は、そんなに儲かる仕事ではないはずで、それに携わっている方も専業ではない可能性がある。あまりそういう話をしたことがないので知らないのだ。

もしかするとメリットはそんなにないかもしれないが、翻訳者で、もし推理作家協会賞の翻訳部門を作ったことを意気に感じてくださっている方がいらっしゃったら、未加入だったらぜひ日本推理作家協会にお入りいただけないだろうか。また、翻訳出版に携わっている出版社、関係会社の方も、よかったら賛助会員として加入していただけないだろうか。一人でも、一社でも多くの方が加入してくださると、それだけ翻訳部門には追い風になるはずなのである。この点、あまり公に言ったことがないのだが、伏してお願いする次第。

 賛助会員については、過去に何社かお願いしたことがあったのだが不調に終わった。今のご時世で難しいよなあ、と思いつつも挑戦はしなくてはいけないのである。

 英国推理作家協会賞のように、部門賞にスポンサードを受け入れる手もあるかとは思っている。これも現時点ではまったく芽がないのだが、どこかにそうした篤志家がいらっしゃったら私経由でもどの理事経由でもいいのでご紹介願えれば幸いである。とにかくお金をなんとかしないと、せっかく始まった翻訳部門もそのうちになくさなければならなくなるのである。そのくらい切羽詰まった状況だとどうぞ思召せ。

 明日は原稿を可能な限り書いて、どこかで浪曲成分を補給に出かける予定である。原稿がたくさん書けますように。世界が少しでも平和になりますように。すべての差別がなくなりますように。すべての、とあえて書いておきます。

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